採用コラム

「ものづくり」の前の大切なクリエイティブ・ルーティン

本当に求められていることは何か?

今回は2018年の12月に公開されたistyleさんのコーポレートサイトについてご紹介します。
EVOWORXにお話をいただいた時は情報整理や更新性の向上を踏まえたコーポレートサイトリニューアルに加え、グループ全体のトンマナ作成・整理による企業ブランドの向上、理解促進が要件でした。

お話を聞いていくと、リニューアルの根底には、istyleという会社を正しく伝えたい、という強い思いがあることがわかりました。
クリエイティブで、どうやってその課題を解決できるか。
そこに向き合うことからプロジェクトはスタートしました。

クライアント

株式会社アイスタイル

まずは「知る」ということ

EVOWORXでは、クリエイティブに入る前の準備を大切にしています。

istyleを正しく伝えたいのならistyleとは何なのか?
今回は、そこを掘りおこすために、ここまでのistyleさんの成長の過程や、他のグループホールディングスとの比較、また、@cosmeストアに直接リサーチに行ってみたりと、チームメンバ全員で理解するところから始めました。

理解を深めていく中で、”@cosme等のサービス面”だけではなく、「MARKET DESIGN COMAPNY」として多くの根本的な魅力が見えてきました。

問題を解決するための「クリエイティブ指針」を考える

そして、準備段階の中でも最も重く、クリエイティブの精度を左右する「コンセプト」を考える工程に。

リニューアル前のサイトは発信したい内容に対して情報の整理の仕方がうまくマッチしておらず、全体像をステークホルダーに適切に伝えることが出来ていませんでした。

トンマナからも@cosmeのイメージが強く出ていて、istyleの企業自体が持つ魅力を発信できていないと思った私たちは、「アイスタイルを伝える」というリニューアルコンセプトを設定しました。

当たり前じゃん!と思うかもしれませんが、それができていない事が最も重要な課題であり、このコンセプトを根幹に置きプロジェクトメンバーが同じ方向を向いて進めていかなければ、また課題の残るサイトが出来上がる可能性があると思ったからです。

コンセプトをデザインに落とし込む

そして、全体コンセプトに添ったデザイン制作に入りました。
まずはデザインコンセプトの設定をしていきます。

「アイスタイルを伝える」為にはサービスや子会社が全面に出てはいけない。。
ですが、「アイスタイル」を語る為には子会社や事業の存在は不可欠。。
考えていくうちに矛盾が生じてしまいました。

この矛盾を解決する為にメンバーで試行錯誤した結果、「色のない箱」を作るというコンセプトが見えてきました。

istyleはこういうものだというイメージを最初から持つのではなく、情報をしっかりと整理し、子会社や事業の個性が入る大きな箱をつくることで、アイスタイルのもつ根本的な魅力や個性が出て、「アイスタイルを伝える」に繋がるのではないかと考えたからです。

デザインのアプローチもモノクロから作成するという工程で作成していきました。
モノクロから色を付けていくことで、色や表面的なデザインがistyleのイメージになることを避けました。

プロジェクトメンバーとの「信頼」が重要な素材づくり

無事コンペを終え、自分たちとしては納得のいく提案ができました。
後日ご連絡があり…
EVOWORXでリニューアルを担当させていただくことになりました!!!

提案内容に加え「この人たちとなら一緒にやっていけそう」と思っていただけたのが決め手だったそうです!
夢物語ではなく、リアリティのある提案もistyleさんに評価していただきました。

プロジェクトがスタートし、次に重要な素材づくりに入っていきます。
弊社では情報整理やアイコンなど、webフロントまわりのデザインづくりをしていきますが、それだけでは足りないと考えた私たちは自分たちだけでは出来ない範囲の協力を得ることにしました。

まずはコピーです。
社長の想いやistyleが考えていることをより魅力的に整理して伝えるには、デザインだけでなく、コピーの力が必要です。アイスタイルの方々とEVOWORXで打ち合わせをしていきましたが、なかなか定まりませんでした。客観的に見ることで全体の表現力を高めてくれると考え、社員の方々以上に時には違った視点から理解をし、魅力的な言葉を生み出してくれる武田道生さんにお願いをすることにしました。

コピーライター

武田 道生

1977年生まれ。広島県出身。
2005年より広告制作会社のコピーライターとして活動後、2012年にフリーランスとして独立。
「書くときくらいは、いい人で」を信条に、広告、販促、ネーミング、企業やサービスが持つコアメッセージの開発といったコピーライティングを担当。


そして写真です。
化粧品関連の会社で働いていたこともあり、お客さんとコミニュケーションを取りながら、自然で魅力的な表情を写してくれる恩田拓治さんにお願いすることに。
恩田さんが撮ってくれた個性豊かな役員の方々の表情をON/OFFで切り替えるられるようにすることで、会社の持つ雰囲気が出ると思い、一味違う役員ページもご提案させていただきました。

フォトグラファー

恩田 拓治

1977年埼玉県生まれ/東京工芸大学芸術学部写真学科卒業
(株)資生堂宣伝制作部写真制作グループ入社
退社後、写真家 筒井義昭氏に師事
卒業後、06年独立。
主に雑誌、webやカタログなどで、ファッション、カルチャー、ライフスタイルを中心に人物、風景、物、料理など幅広く活動中

https://moonover0.wixsite.com/ondatakuji


撮影当日には、雑誌の撮影かと錯覚するほどの本格的な撮影セットを組み撮影開始!
istyleさんからは「こんな経験なかなかない」「すごい機材」など驚きの声も。
最終的には風をおこしてみたりもしました(笑)

全体から見たら小さい部分かもしれませんが、素材一つとってもEVOWORXだけで作りあげるのではなく、クライアント、パートナーとの連携や一体感が成果物の良し悪しに関わると思っていますし、その部分を大切にしています。

原稿、画像がそろいクリエイティブの最終仕上げに

色々な方の力を借りて、サイトに必要な素材が揃いました。

ここからはEVOWORXが全力で作り上げていきます。
素材を生かすも殺すもここからが重要。
ですが、使用用途や考えを共有し、意見交換をしながら素材作りをしているので、スムーズに進めていく事ができ、どんどんサイトがブラッシュアップされていく実感がありました。

こだわったポイント

デザイナー

シンプルでありながら、istyleらしさを作り上げることに注力しました。
潔いレイアウトデザインと、イラスト感の強いアイコンが特徴的な要素になり、
ひとめ見ただけでistyleのサイトだとわかるようにしています。

エンジニア

グループ会社も含めMovableTypeで構築することで、ニュース記事をサイト間で共有できるようにしました。
記事のデータはVue.jsにより全ページからアクセスでき、タグによるソートも可能となっています。

素材作りから2ヶ月で3サイト(子会社サイト含め)を公開するという非常にタイトなスケジュールでしたが、ライターさん、カメラマンさん、istyleさんのご協力もあり、サイトは無事に公開することができました。

大切なのはクリエイティブの前段階

クリエイティブはもちろん成果物が一番重要です。
ですが、知る、考えて組み立てる、素材をつくる、お客さんやパートナーとの信頼関係をつくるなど表面に出ない前段階のこだわりや取り組み方で成果物のクオリティが数段変わってきます。

EVOWORXはそんな目に見えない前段階も大切であると考えていますし、その段階をプロジェクトに関わるみんなで楽しんでいます。

この面白さがこの仕事の醍醐味ではないでしょうか?

istyleコーポレート

@cosmestore

プロジェクトメンバー

Kenji Ooki

Keisuke Makino

Nanami Kuga

Shunsuke Okoshi