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コピーライティングが光る!パッケージデザイン5選

はじめに
こんにちは!アシスタントディレクターの菊地です。
ディレクション未経験の新米ですが、入社して気づけばもう3ヶ月が経ちました。
この3ヶ月の間に、提案書やワイヤーフレームを作成する機会があり、そこではじめてコピーライティングの奥深さに興味を抱くようになりました。
今回は、特にネーミングやキャッチコピーが印象的なパッケージデザインを5つ厳選し、ご紹介していきたいと思います。
まるごと果実
はじめにご紹介するのは、アヲハタのフルーツスプレッド「まるごと果実」です。
こちらはジャムとは違い、フルーツスプレッドという果実と果汁で作られられている砂糖不使用の商品です。
その商品名「まるごと果実」とキャッチコピー「果実だけの甘さ」の通り、今でこそ健康志向、低糖志向をつかんだヒット商品ですが、鳴かず飛ばずの時期が長い商品でもあったようです。
97年に「fruit & fruit」」、07年には「Fruity full」」を発売するも、目標には届かなかったことから、リブランディングを開始。(こちらにはアヲハタの歴代ジャムが年表で紹介されています。)
「砂糖を使わない果物本来のおいしさという訴求ポイントが伝わっていない」という意見をもとに、新たなパッケージはみずみずしい果実感をさらに高め、特徴ずばりの「まるごと果実」というネーミングに変え、果実がごろり入ったイラストを使用するようになったところから今の商品に繋がったといいます。
商品の一番の訴求ポイントをダイレクトにネーミングで表現していて、どういう商品なのかということがすごく分かりやすいですよね。思わず手に取りたくなるようなパッケージです!
参考:https://www.zakzak.co.jp/article/20171121-2ZPLUAZ3IZMHDGMI76LOQ4G4S4/
誰も傷つけたくないスポンジ
次にご紹介するのは、くらしWelciaオリジナル商品の「誰も傷つけたくないスポンジ」です。
SNSでも話題となり、一時は欠品になるほどヒットしたこの商品。
「食器をやさしく洗う」「環境に配慮する」というテーマに合わせてこのネーミングになったそうです。
商品の特徴を一言で表していると同時に、「誰も傷つけたいくない」という優しさが溢れる言葉から、温かみのあるパーソナリティも感じられます。
実際に「からだWelcia・くらしWelcia」のパッケージデザインを担当する戸田宏一郎さんとコピーライターの岡本欣也さんは、「商品=人」だと考え、商品名に「人格」を与えることを大事にしながらブランド作りをされているそうです。
この他にも、個性的なネーミングで、どこか人間味を感じられるような商品が数多くありますので、皆さんもぜひWelciaオリジナル商品をチェックしてみてください!
参考:https://studio.persol-group.co.jp/nama/230404-1
https://www.welcia-yakkyoku.co.jp/karadatokurashi/column/column20230511_01/
ピュレグミ
3つ目にご紹介するのは、Kanroの「ピュレグミ」です。
このパッケージに記されたキャッチコピー「こころ晴れる、甘ずっぱさ。」や「きゅんと、果肉食感」には、人が何かにときめいて心が晴れる瞬間を、ピュレグミを通じて感じてほしいという想いが込められています。
日本では80年代〜90年代にグミブームが起こりましたが、その後市場は低迷。
しかし、輸入グミが若い女性の間で人気を集めたことをきっかけに、Kanroは「グミ=子ども向け」というイメージを覆し、ターゲットを「大人の女性」に絞ってピュレグミの開発を始めました。
ピュレグミはこれまでにも様々なシリーズを展開しており、それぞれのキャッチコピーが商品のコンセプトをシンプルに表現しています。どれもみずみずしさやピュア感が感じられ、商品の魅力をしっかり伝えています。
今度、店頭でピュレグミを見かけた際には、ぜひそのパッケージにも注目してみてください!
参考:https://kanro.jp/pages/pure?srsltid=AfmBOop32oE8c4ToGKOVBpRYni1g91kUVK9cwRDDTq_PjsbN4eh1e8dj
https://genki-mama.com/articles/KlOyJ
チョコまみれ
4つめにご紹介するのは、 不二家の「チョコまみれ」です。
「ぬぅ〜〜〜〜〜ん」というコピーとともに、「まみれさん」というキャラクターが、チョコ沼から浮かび上がってきているのが印象的なパッケージです。
「まみれ」という言葉は本来、マイナスな意味で使われることが多いです。
一見、お菓子のネーミングには、親和性がないように見えますが、「まみれ」の「一面に付いているさまを表わす。」という意味が、商品の特徴とピッタリ合うものとなりました。
その結果、一言でどういう商品なのかが分かるようなネーミングとなっています。
「チョコまみれ」から考える日本語の記事や、商品開発秘話の記事も読み応えがあったので、こちらも是非読んでみてください!
まるでこたつソックス
最後にご紹介するのは靴下の岡本の「まるでこたつソックス」です。
こちらの商品、私も家で愛用しているのですが、本当にあったかいです。
今やシリーズ累計70万足を突破している大ヒット商品ですが、発売当初は名前が違ったそうです。
元々は、シニア向けの「三陰交をあたためるソックス」という名前で売り出していましたが、2015年にリブランディングし「まるでこたつソックス」と名前を変えたところ、売上がなんと、17倍以上にも増加したそうです。
機能面に着目したネーミングから、一言で誰にでもその特徴が分かるようなネーミングに変更したことで、売上アップにもつながりました。
「まるでこたつソックス」は、コンビニやドラッグストアでも展開しているので、是非注目してみてください!
参考:https://www.watch.impress.co.jp/docs/topic/1655891.html
最後に
いかがでしたでしょうか?
商品一つ一つのコンセプトがすごく緻密で、コピーも一目でその特徴が伝わるように設計されているものばかりでした。
また商品の開発秘話の記事もあわせて読むと、さらに制作の意図を知ることができ、勉強になりました。
今後も表現の幅を広げていくために、たくさんインプットし続けていこうと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!